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財産があり,相続人(妻子など)が2人以上いる場合は,遺言すべきです。 私の20年の弁護士生活では,どうして遺言をしておかなかったのだろうという事例を嫌と言うほど見ています。 子供時代は,親も元気だし,子供同士も仲がいいものです。しかし,親が亡くなる世代になると,子供には子供の生活があり,また,配偶者があったり,孫が出来ていたりして,昔のように,話合いで解決できないことになります。 仮に,70代の父が亡くなり,70代の母と40代の子供3人が相続人となったとします。この場合には,母が2分の1,子供がそれぞれ6分の1ずつ相続することになります。 この程度のことは,誰でも知っています。しかし,問題は,その後です。 両親の面倒を見ていた長男は,二男や妹よりも多く相続したいと考えます。 二男は,長男は父の仕事を継いだし,若い時から父に一杯面倒を見てもらっていたから,自分がたくさんもらうべきだと言います。 嫁に行った妹は,それほど遺産に執着しないかも知れません。しかし,妹の夫が,もらえるものはもらっておけと言ったりします。すると長男の嫁が,両親の面倒を見たのは嫁の私だから,嫁いだ娘が口出しするな,と言ったりします。 こうなると,到底,話合いでは決着がつきません。そうなると,遺産分割調停をしたり,それでもだめだと遺産分割審判を受けたりします。最終的に結論が出るまで,4,5年かかったりします。 結論が出た時は,兄弟の仲は完全に決裂しています。下手をすると,父の法事にも出ないようなことが起こります。 遺産分割では,何十年も前のことが争点となったりします。嫁入り道具をたくさんもらったとか,持参金をたくさんもらったとか,二男だけ留学し,その費用を親が負担したとか,それこそきりがありません。 さらに,相続財産の評価が問題となります。仮に,長男が父親名義の家に住んでいてその家を相続するとなると,長男はその他の相続人に,代償金を支払うことになります。その額をいくらにするか,が問題となります。 そのような相続問題が生じたのでは,父は成仏できないと思います。 いまでは,弁護士ではなくても,信託銀行などが,遺言の相談に乗ってくれます。難しい問題がなければ,そういった機関に相談し,遺言書を作っておくべきです。 父が事業家で,財産もたくさんあるが債務もたくさんあるような場合とか,内縁の妻や認知した子がいるなど,複雑な事案では,弁護士に相談して,遺言書を作成して下さい。 |
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