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光市強姦殺人事件について,死刑判決が言渡されました。 最高裁で争われる見込みですが,死刑判決が覆されることはなさそうです。 この事件で特徴的なことは,被害者の夫の発言力です。論旨明快で,説得力があります。また,行動力もあり,被害者の会を結成し,被害者の権利を拡張してきました。 この夫がいなければ,多分,検察は,当初から死刑を求刑しなかったと思われます。この夫がいたから,検察は,世論を味方につけて,当初から死刑を求刑したものだと思います。 しかし,地方裁判所では,今までの量刑基準によって,無期懲役としました。その次の高等裁判所も同じです。 最高裁もこのまま無期懲役判決を維持すると私は見ていましたが,最高裁は,弁論を開くと通知しました。弁論が開かれれば,高等裁判所の判断が覆される確率が非常に高まります。つまり,無期懲役が破棄され,死刑が言渡される可能性が高まります。 そこで,当時の弁護人は,あわてたものだと思います(この点は,私の全くの推測です。)そして,死刑廃止論で有名な安田弁護士に弁護をタッチします。 安田弁護士は,まず,準備不足を理由に,弁論の延期を申立てますが,最高裁は聞きません。安田弁護士は,弁論に欠席します。それに対し,被害者の夫が怒りをあらわにします。マスコミは,すべて,被害者の夫の身方です。 その後の,安田弁護士の弁護方法に対するマスコミ報道は,ほとんどが批判的なものでした。 それに対し,被害者の夫に対する報道は,ほとんど全て同情的でした。 マスコミの報道を見る限り,どちらが正義でどちらが悪か,はっきりしていました。私のような死刑廃止論の弁護士が見ても,どうも,安田弁護士が分が悪いように見えました。 この報道姿勢に関し,ある公的機関が,報道姿勢として,ふさわしくないと注文をつけました。つまり,一方の主張が正義で,他方が悪であると決めつけるような報道を戒めました。 その記事を読んで,私自身も,はっと気がつきました。報道されている内容だけを見れば,安田弁護士に分がないのは,一目瞭然です。しかし,このような長期の裁判では,全ての事実が報道されるわけではありません。 つまり,報道機関は,どうしても,自分達に都合の良い事実だけを報道し,都合の悪い事実を報道しないことが多々あります。今回の光市事件について,そのような報道がなされたかは不明ですが,私が少し調べただけでも,精神鑑定や,法医学鑑定などからは,安田弁護士の弁護がそれほど的はずれでないことがわかりました。 マスコミは,そのような報道をせずに,ドラえもんの話しや忍者の話だけを取り上げて,安田弁護士の弁護方法が荒唐無稽であると非難しています。 また,驚くことに,同じ弁護士が,弁護方法を避難して,懲戒処分を申立てています。 大学時代の刑事訴訟法の教授が言っていた言葉を思い出します。「刑事弁護人は,100人が100人とも,悪人であると考えるような被告人であっても,その被告人の最後の身方にならなければならない」「嫌われ者を弁護するのが,刑事弁護人の使命だ」というものです。 安田弁護士をはじめ,弁護団は,それを実践していると思います。 ただ,私が危惧するのは,刑事弁護人の使命を追及するあまり,独善に陥っていないか,ということです。 刑事弁護は,無罪を勝ち取るだけではなく,量刑をなるべく軽くする活動も含みます。その観点からは,被害者の遺族との良好な関係の構築も,刑事弁護の一つの活動となります。それが不足しているように私には思えます。 |
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100人が100人悪だと思うなら死刑にすべき |
世の中 2008/06/23 11:59 |
死刑廃止は絶対に反対だ |
地獄の番人 2009/10/07 01:36 |
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