上手な離婚調停の利用の仕方

離婚には、協議離婚、調停離婚、裁判離婚の三種類があります(その他、審判離婚もありますが非常に特殊なものですから、説明を省きます。)。
協議離婚は、協議離婚届けに署名押印し市区村長役場に提出すれば、離婚が成立するもので簡便です。しかし、簡便だからこそ、後悔することも多いです。
特に、女性の場合は、一刻も早く別れたいと思い、離婚給付をほとんど要求せずに協議離婚する方がいますが、落ち着いてから,後悔することもあります。
調停離婚は、家庭裁判所に調停を申し立てて、調停委員立ち会いの下、話し合いによって,離婚するものです。
調停委員は、民間の有識者から選任されます。女性と男性の調停委員がペアを組み、それぞれの当事者から事情を聞いて、判断してくれます。調停委員に強制力はありませんが、それでも、第三者が客観的な目で判断してくれることは、夫にとっても妻にとっても有意義なものです。
調停には、裁判官(厳密な用語だと家庭裁判所審判官)も折に触れて参加しますので、法律的な側面からのアドバイスもいただけます。
裁判所に出頭し、月に1回程度のペースで進みますから、協議離婚に比べれば、手間暇がかかると言えますが、それでも、調停離婚だと後悔が少ないのも事実です。
費用は、申立てに際し、切手800円と印紙1200円ですから、安いと思います。
また、調停は、弁護士がいなくても出来る手続ですので、本人だけでなさる方も多いです。
ただ、ごくたまにですが、調停委員が一方の味方になり、もう一方の言い分を聞いてくれないときもあります。そのような場合には、調停をやめるしかありません。
調停に参加する場合には、事前に、調停委員に言いたいことをメモにまとめることです。また、弁護士に事前に相談することも良いです。
注意しなければいけないことは、弁護士以外のアドバイスを鵜呑みにすることです。実際に調停や裁判の実務を知っている人にアドバイスを受けるなら良いのですが、単に、判例や伝聞しか知らない人にアドバイスされるのは危険です。
古いブログにも書きましたが、判例は、訴訟の最終段階まで行ったときの裁判所の判断であり、その前段階の調停や訴訟上の和解には当てはまりません。判例と異なる処理は大いにあり得ると言うことです。
1番わかりやすい例は、有責配偶者から離婚請求です。判例を見ると、原則として、離婚請求は認められません。しかし、実際の調停や裁判の実務では、有責配偶者からの離婚請求も多数認められています。判決になる前に、調停や和解によって解決しているので、判例だけを見ても、実務はわかりません。
特に、調停は、法律や判例にとらわれずに、当事者間の話し合いをメインに調停委員が仲介するものですから、判例があるからあきらめるのではなく、ご自身のご要望を大いに主張すべきです。
仮に、調停で満足のいく結果がでない場合は、弁護士に相談し、訴訟を検討すると良いでしょう。

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